お知らせ
以前ご紹介した『奇跡の脳』という本の中に
身体のコリの予防に役立つ内容がありますのでこちらで皆さんにシェアさせていただきたいと思います。
(『奇跡の脳』については2017/11/2の記事をご覧になってください。→『読むと手が温かくなる本』)
その本に書かれていることをわたしの言葉でまとめますと・・・
わたしたちの脳からは、怒りを感じたときに化学物質が血液中に放出され、身体中に運ばれて生理的な反応(血圧、心拍、呼吸などの変化)を引き起こすのですが、
その化学物質というのは90秒以内に役目を終えて血液中からなくなるそうです。
だから本来、怒りの反応は90秒でおさまるものなのです。
もしも90秒を過ぎてもまだ怒っているとしたら、それは怒り続けるための思考回路をつなぐことを自分自身で選んでいるということ、だそうです。
つまり頭の中で原因のシーンを何度も思い出したり、いつまでも文句や恨み言を繰り返し唱えたりすることで
自分で怒りを再燃させているということですね。
ここで一度『奇跡の脳』から離れます。
怒りの感情と肩首のコリは深くかかわっている、という話を聞いたことがあるのですが
わたしもそれは間違いないと考えています。
先ほど出てきた「生理的な反応」というのは戦ったり逃げたりのアクションを起こすためのものなので、
つまりそのアクションに備えて身体のどこかに力が入ることになるからです。
怒りを覚えてから90秒間に力が入るのは自然なことで必要な反応ですが、
90秒を過ぎてもなお怒っていると、その緊張が続くことになります。
こうして日々の中で自分で怒りをぶり返して、緊張が長く続くことによってひどいコリを作り出している人は実はとても多いと思います。
そしてそれは怒りだけではなくて
驚きや不安や悲しみや恐怖などでも同じことが言えると思います。
例えば不安や悲しみで胸がしめつけられた場合は、そのことを考え続けると胸や背中はずっと緊張し続けることになるのです。
怒りや恐怖などは決して悪いものではなくて、わたしたちが生きる上で必要なものです。
でも、今戦う必要も逃げる必要も無いというときにまで
身体に余計な力を入れているのはもったいないですよね。
『奇跡の脳』ではコリのことまでは書かれていませんが
怒りを覚えて90秒経ったとき、まだそれを自分で何度も掘り起こし続けるのか、それともやめるのか、
どの思考回路につなぐかを自分で選ぶことができるんだよということが書かれています。
そのことが書かれている章の見出しは「自分で手綱を握る」でした。
コリを増やすのも減らすのも自分ですね。
年末の慌ただしい時期、少しでも気持ちを楽にお過ごしになれますように!